そもそもなぜかっぱの小径というのか。それは牛久沼の畔に住み、かっぱの絵を好んで描いた日本画家小川芋銭のアトリエ(雲魚亭)がこの近くにあることからのようなのです。ここへくる前にネットでざっくり調べたものの、肝心の小川芋銭のかっぱの絵をまだ見ていません。
アトリエだった雲魚亭へ行けば見られるかな、と思って来ましたがこの日は残念ながらお休み。それで辺りを散策していると...
「河童の碑」というものがありました。なんと!そこに彫られている可愛らしいカッパが、例の体育座りをしているではありませんか〜。
(あまりにもコーフンして写真を撮るのを忘れてしまいました)
すぐにスマホで小川芋銭の作品を検索すると、膝を抱えてほっと一息といった感じのかっぱや牛久沼を楽しそうに泳いでいるかっぱの絵、水辺の生き物たちの作品などがが出てきました。表情も動きも豊かでほのぼのとして、温かみのある素敵な作品ばかりです。
いろいろかっぱのことに思いを巡らせながら歩いていると、目当ての木道に出ました。
想像していたより短い木道です。でも景色がぱ〜っと開けていて気持ちいい!横には牛久沼が広がり、釣りやウインドサーフィンを楽しむ人もいました。木道の終点まで行き、折り返して冬鳥を観察しながらあやめ園まで沼沿いを歩きます。
小川芋銭がこの場所でかっぱに思いを巡らせながら、牛久沼の生き物や風景を描いている気持ちに少し触れたような気がしました。
何もなく、ただただ沼が広がる静かな景色が続きますが、時間と共に水面の色が変わり、小さな生き物たちの息遣いも感じます。耳を澄まして沼沿いを歩いているといろんな想像が膨らんできますな。のびのびと楽しそうに沼を泳ぐかっぱが「こんにちは〜」って出てこないかしら、と思いながらあやめ園へ到着。
そこで私は再びシュールな世界に引きずり込まれてしまいました。スタート時は気がつかなかったかっぱ像が少し高い位置からこちらを見下ろしています。子供カッパを含めた3体はそこそこ近い場所に置かれていますが、なんとも不思議な雰囲気を醸し出していました。小川芋銭のかっぱとは違うけれど、春になったらお花に囲まれたかっぱ像が見てみたい!と思いました。また会いに行きましょう〜 おしまい